ふるさと納税のポータルサイトは10社以上あり、「どこから寄付するのが得か」は毎年議論の的でした。これまでは「還元率が高いサイト」が事実上の正解で、楽天やふるなびのキャンペーンを追う動きが定番でした。

ところが2025年10月の総務省告示でポータル独自のポイント還元が原則禁止となり、「ポイント率で選ぶ」時代は終わりました。代わって主役になったのが、寄付の目的とライフスタイルに合わせた「使い分け」です。

本記事では、家電/肉・食品/旅行/初心者/高所得の5つの目的別マトリクスで、ご自身に合うポータルをすぐ選べる形に整理しました。最後に主要5ポータルの早見一覧と、ポイント還元廃止後のおすすめも添えています。

結論:目的別の正解は5パターンに整理できる

改正前は「還元率の高いサイトに寄せる」のが定石でした。改正後は還元率での明確な優劣がほぼ消え、寄付の中身(家電か、肉か、旅か)で得意なサイトが分かれる構造に戻った形です。下表が、目的別の正解一覧です。

目的第一候補第二候補選ぶ理由
家電ふるなび楽天ふるさと納税家電のラインナップが厚く、絞り込み検索も使いやすい
肉・食品さとふるふるさとチョイス発送が早く、自治体数が多くニッチ食材も探せる
旅行ふるなびトラベルANAのふるさと納税宿泊・体験型返礼品の取り扱いに強い
初心者楽天ふるさと納税さとふる楽天市場と同じ操作感、楽天カード1%が継続
高所得・高額寄付さとふるふるなびCSV一括DLで証明書管理が楽、家電などの高額返礼品で限度額をまとめて使いやすい

「3サイトも4サイトも使い分けるのは大変」という方は、メイン1社+目的別サブ1社の合計2社に抑えるのがおすすめです。3社以上に広げると、確定申告期の証明書集約コストが目立って増えます。

家電を狙うなら:ふるなび

家電目当ての寄付は、ラインナップの厚みでふるなびが頭1つ抜けています。テレビ、調理家電、ロボット掃除機、空気清浄機など、他サイトでは見かけにくい高額寄付向けの品が常時並びます。年間20万円以上の高額寄付を「家電1〜2点」で消化したい方には、第一候補です。

第二候補は楽天ふるさと納税。家電カテゴリの取り扱いがあり、楽天市場と同じ操作感で寄付できます。楽天カード決済の通常ポイント1%が継続している点も、家電のような高額寄付では無視できない上乗せです。なお、家電に強かった「マイナビふるさと納税」は2026年3月末でサービスを終了しているため、選択肢から外してください。

肉・食品を狙うなら:さとふる/ふるさとチョイス

肉・米・海産物といった食品系の寄付では、さとふるが扱いやすい第一候補です。発送が早く、レビュー数も多いため、写真と実物のギャップを事前に確認しやすいのが強みです。寄付履歴のCSV一括ダウンロードもあり、年が変わってからの申告作業もスムーズに進みます。

「ニッチな地域の特産品が欲しい」「災害支援も兼ねたい」という方には、ふるさとチョイスの方が向きます。掲載自治体数1,700超と業界最多で、小さな町の限定品や、使い道指定の寄付メニューが豊富です。

旅行を狙うなら:ふるなびトラベル/ANAのふるさと納税

宿泊や体験型の返礼品が目当てなら、ふるなびトラベルが選びやすい第一候補です。寄付額に応じてポイントがもらえ、対応する宿の予約に使える仕組みなので、金額を無駄なく使え、旅行の時期も自由に選べます。

第二候補はANAのふるさと納税。マイル積算は2025年9月末で終了しましたが、宿泊券・アクティビティ券といった旅行系の体験型返礼品の取り扱いは引き続き手厚く、旅行好きの方には今も使い道があります。

初心者なら:楽天ふるさと納税

これからふるさと納税を始める方には、楽天ふるさと納税が最も入りやすい選択肢です。楽天市場と同じ買い物導線でカートに入れて決済するだけ。レビュー数も多く、迷ったときの判断材料が揃っています。

ポータル独自のポイント還元は2025年10月で終了しましたが、楽天カード決済の通常ポイント1%とSPU特典は今も継続して付与されます。これは「楽天カードや楽天市場の決済機能による還元」のため、総務省告示の対象外です。年間20万円の寄付なら2,000円相当の通常ポイントが、SPU倍率に応じてさらに上乗せされます。

「楽天は使っていない」という方は、さとふるが次点。サイト導線がシンプルで、配送が早く、寄付履歴のCSV一括ダウンロードがあるため、初年度から申告事務でつまずきません。

高所得・高額寄付なら:さとふる/ふるなび

年間30万円以上を寄付する高所得層には、さとふる+ふるなびの2社使いが現実的です。さとふるは寄付金控除証明書のCSV一括ダウンロードに対応しているため、複数自治体への高額寄付でも確定申告の集計が一気に終わります。ふるなびは家電のラインナップが厚く、「冷蔵庫1台で30万円」のように高額返礼品で限度額をまとめて使いたい方に向いています。

年収2,000万円超で限度額が50万円を超えるような方は、確定申告が前提(ワンストップ特例の5自治体ルールを超えやすいため)。電子発行に対応したポータルを選んでおくと、紙の証明書を待たずにe-Taxで申告できます。

個人事業主の方は、事業所得をベースに限度額が変わります。具体的な計算方法と寄付スケジュールは個人事業主のふるさと納税完全ガイドにまとめています。

2025年10月のポイント還元廃止で何が変わったか

2025年10月の総務省告示で、ポータル独自の経済的利益の付与が原則禁止になりました。具体的に消えたのは次の3つです。

ポイント還元廃止後のおすすめ

還元率での明確な優劣がほぼ消えた今、選び方の軸は次の3つに整理できます。

  • 返礼品ジャンル:家電ならふるなび、肉・食品ならさとふる/ふるさとチョイス、旅行ならふるなびトラベル/ANA
  • 申告事務のしやすさ:CSV一括DLが使えるさとふるは、複数自治体に寄付する年に強い
  • 決済ポイントの上乗せ:楽天カード1%、三井住友カード等の通常ポイントは制度の対象外で継続。楽天経済圏ユーザーは楽天が今も有利

なお、ポータル独自のポイント・Amazonギフト還元は2025年10月の制度改正で原則終了しています。改正以後は「決済時のクレジットカードポイント(楽天カード1%など)」と「返礼品そのものの品質」がポータル選びの軸になりました。

主要5ポータルの早見一覧

主要5社の特徴・証明書電子発行・オンラインワンストップ対応を1枚にまとめました。詳細は各社の公式サイトでご確認ください。

ポータル強み証明書電子発行オンラインワンストップ
さとふる発送速度・初心者UI・CSV一括DL対応対応(さとふるアプリ)
ふるなび家電・トラベルに強い対応対応(ふるなびアプリ/自治体マイページ)
ふるさとチョイス自治体数1,700超で最多対応(一部)対応(自治体次第)
楽天ふるさと納税楽天経済圏・初心者向け対応対応(自治体マイページ)
ANAのふるさと納税体験型・旅行系返礼品対応対応(自治体次第)

年末ギリギリの寄付でも翌年1月10日のワンストップ締切に間に合わせたい場合は、オンラインワンストップ対応サイトを選んでください。手順の詳細は年末駆け込みふるさと納税の手順書にまとめています。

主要ふるさと納税ポータル一覧

目的別の正解ポータルを選ぶための、各社の比較リンクです。

よくある質問

Q.ふるさと納税ポータルの初心者はどこがいいですか?
初めての方には楽天ふるさと納税かさとふるをおすすめします。楽天は楽天市場と同じ買い物導線で迷いにくく、楽天カード決済で1%の通常ポイントも継続して付与されます。さとふるはサイト導線がシンプルで、配送の早さと寄付履歴のCSV一括ダウンロードが強み。どちらかを「メイン1社」に決め、慣れたら家電や旅などの目的別で2社目を足す順序が現実的です。
Q.ふるさと納税ポータルの使い分けはどうすればいいですか?
1社にまとめる必要はありません。目的別に1〜2サイトに分散するのが王道です。たとえば「メインは楽天で日用品・肉、家電のときだけふるなび」「メインはさとふるで肉・米、旅行のときはANA」など。ただし証明書管理の手間を考えると、利用ポータルは2サイト以内に抑えるのが扱いやすい形です。3サイト以上に広げると、確定申告時の集計コストが目立って増えます。
Q.マイナビふるさと納税はもう使えないのですか?
マイナビふるさと納税は、運営元の株式会社マイナビが2026年3月31日でサービスを終了しました。新規寄付の受付は終了しており、今から使う選択肢にはなりません。マイナビで過去に寄付した分の証明書ダウンロードや問い合わせは、終了告知ページから一定期間案内されています。後継として家電狙いなら「ふるなび」、シンプルUIを重視するなら「楽天ふるさと納税」が現実的な代替候補です。
Q.ポイント還元廃止後、結局どのポータルが一番お得ですか?
1サイトに絞った正解はありません。寄付の目的によって変わります。初心者・楽天ユーザーなら楽天、家電狙いならふるなび、肉・食品狙いならさとふる/ふるさとチョイス、旅行ならふるなびトラベル/ANA、というように使い分けるのが現実的です。証明書管理を考えると、利用ポータルは2サイト以内に抑えるのが扱いやすい形です。
Q.楽天ポイントはまだもらえるのですか?
楽天市場の決済ポイント(楽天カード支払いの1%、楽天市場のSPU特典など)は引き続き付与されます。これは「ポータルからの還元」ではなく「楽天カードや楽天市場の決済機能による還元」のため、2025年10月の制度改正の対象外です。ただし、楽天側でもふるさと納税のSPU倍率カウントは順次見直されているため、申込み時点の条件は確認してください。
Q.ふるなびのAmazonギフト還元は完全になくなったのですか?
はい、寄付額に応じた高還元のAmazonギフトキャンペーンは2025年10月の制度改正で全ポータル一律に廃止されました。Amazonギフト目的でポータルを選ぶ動きは、改正後は意味を失ったと言えます。今は「返礼品そのもの」と「決済方法(楽天ポイント等の決済側ポイント)」で選ぶ時代です。なお独自路線で家電に強かったマイナビふるさと納税は、2026年3月末でサービス自体を終了しています。
Q.ANAのマイル積算は本当に終わったのですか?
はい。ANAのふるさと納税のマイル積算サービスは2025年9月末で終了しました。マイル目当てで利用していた方にとっては、選ぶ理由が大きく薄くなった形です。一方、旅行関連の体験型返礼品(宿泊券、アクティビティ券など)の取り扱いは継続しているため、旅行好きの方には今も選択肢になります。
Q.ポータルを複数使うと、確定申告で困りませんか?
電子発行に対応しているポータルなら、各サイトのマイページから「寄付金控除に関する証明書」をダウンロードできます。e-Taxでの申告にもそのまま使えます。ただし管理の手間を考えると、利用するポータルは2サイト程度に絞るのが現実的です。さとふるはCSVで寄付履歴を一括ダウンロードできるため、複数自治体に寄付した年でも集計が楽です。
Q.ワンストップ特例の申請をオンラインで済ませたい場合、どのポータルが便利ですか?
さとふる・ふるなび・楽天ふるさと納税はマイナンバーカードを使ったオンラインワンストップに対応しています。さとふるは自社アプリ、ふるなびは自社アプリと「自治体マイページ」連携、楽天は「自治体マイページ」連携の方式です。紙の申請書を郵送する手間がなくなり、年末ギリギリの寄付でも翌年1月10日の締切に間に合いやすくなります。

まとめ:この記事のポイント

ポータルを決める前に、自分の限度額を確認しておくと寄付計画が立てやすくなります。当サイトの併用シミュレーターで、年収・家族構成・iDeCo月額・住宅ローン控除額を入れれば、ご自身の限度額が分かります。

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